《MUMEI》
しつけの時間
「ご馳走様でした!うまかったです」

「それは、良かったです。これから頑張って下さいね」

「はい」


『これから』


渚さんの言葉を、俺は


俺達は、明日から始まる学園生活の事を言ってるんだと思った


だから、エレベーターの中でも


「ケーキも夕飯もうまかったよな」

「そうだな」

「誠は特に美味しそうに食べてたな(可愛かった)」


なんて、のんきな会話をしてた


エレベーターが十二階に着き、扉が開く


「せーくーん!おかえり〜!」

「え」

「あ」

「げ」


ダッシュしてくる変態


「誠、何とかしろ!」

「何とか、て…」

「俺が盾になる」

「「え」」


と、虎之介先輩!?


「む? タイガー、じゃま〜!」

「な、なら、と止まれ」

「人は急には止まれないんだよ〜」


そのまま、俺の前にいる虎之介先輩に突撃しようとする変態


「ま、 待て!!」


虎之介先輩の前に出て、変態に向かって指を指した


馬鹿か俺


変態は犬じゃねーのに!


こんなんで、止まるわけ…


ピタッ!


「へ!?」×3

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