《MUMEI》
しつけの時間2
「止まっ、…た?」

「止まったな」


呆然と呟く虎之介先輩と、鳳凰寺


「…き」


…ん? 何だ?


止まった変態に恐る恐る近付く


「素敵、せー君!しびれる!鳥肌立つ!アソコもビンビン!」

「黙れ」

「ハアハア、はいぃ、御主人様ぁ…」


違うから!


「「御主人様…」」

「だから、違うから!」


ハモるなそこの二人!


「そうだよ、せー君は僕だけの御主人様なんだから」

「それも違う!」

「ひ、ひどい。僕は遊びだったの? それとも奴隷のうちの一人だったの?」


何でそうなる!?


泣きそうな顔をしてる変態


…俺の方が泣きたくなった


「誠、誠」


そんな俺の制服の袖を、虎之介先輩が引っ張る


可愛いな、おい


「何?」

「誠は嫌かもしれないけど、このまま御主人様として命令したらどうだ?」

「はい!?」


可愛い顔して何言ってんだ先輩!?


「お、怒んなよ! あ、あのな、変態、俺が怒ると確かに喜んだけど、今まで命令聞いた事は無かったんだよ」

「というか、誰かの命令聞いた変態、今日初めて見た」

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