《MUMEI》 「そうですか?まぁあったといえばありました」 星羅は乱れた髪を直しながら言った。 「そうなんだ、良かったね」 乃音はニコッと笑い星羅の耳朶を優しく掴んだ。 乃音は身長が低いため、星羅とコソコソ話をするときは耳朶を掴むようにしている。 星羅は少ししゃがみ、耳を乃音の口元へと近づけさせた。 「挿乙女、お前族抜けな」 「え?」 いきなりのことで挿乙女は立ち上がった。 前へ |次へ |
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