《MUMEI》

「そうだ、しゅーちゃんと親父会ったんだろ?やっぱりよくも愛しい人を……みたいな刃傷沙汰になったりした?」

七生、昼ドラ見すぎだろ。


「しねーよ、そんなん。でも卍固めした。」

卍固め!?いや……七生父らしいが。


「本当、いい大人が恥ずかしい。」

父さんは何か思い出したのかそっぽ向く。


「木下君は北条さんと仲良しになっていたものね。」

乙矢父が口元を緩ませたので思い出し笑いなのかもしれない。


「俺しか味方がいないからだろ。」

三人しか通じていないなんて意味深な……、大人の会話ってやつか。

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