《MUMEI》
行き詰まる研究
小動物では駄目だという結論に至ってから、研究は行き詰まった。


理論的にいえば、オゾンに必要なのは、オゾンと同じ位か、それ以上の身長・体重を持つ動物なのだから、そういう動物に、植物遺伝子を注入すればいい。


しかし、小動物は力で制する事ができるが、それほど体格がいい動物をしつけるのは、かなり困難であり


動物にもそれなりの知能があった方がいい。


だが、過酷な環境の中、生き抜いている中型、大型動物の中には、求める知能レベルに達している動物はいなかった。


いっそ、脳をいじるか…


そんな結論に、グリーン博士が達しようとした時


『人間、じゃダメですかね?』


ポツリと、部下の一人が言った。


『何をバカな事を』


言いながらも、グリーン博士の心は揺れていた。


そして、結局人間以外の全ての動物を


絶滅危惧種まで、社長に手に入れてもらい、試し


失敗した、グリーン博士は


『人間に、


クローン人間に、植物遺伝子を注入し


植物人間を、作る』


その結論に至った。

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