《MUMEI》
会長と歩の場合3
ジョーカーは、俺と互角に渡り合える数少ない人間だ


世間知らずなお嬢様が勝てる相手じゃねーんだよ


俺はいらつく想いを、そのままメールにした


『タイトル無題

歩と同じなら、ベッドで俺を満足させてみろ

ジョーカーと同じなら

その弟子を

高橋誠を倒してみろ』


「これで良し、と」

「椿様、お風呂ありがとうございました… ?」


メールを送ったと同時に歩がガウンを着て、風呂から出てきた


「生徒会のお仕事ですか?」

「いや」

「?」


普段あまり携帯を使わない俺に、歩は更に不思議そうな顔をした


「お前も携帯見てみろ。返信強制らしいぞ」

「はぁ…」


放送が聞こえていなかった歩は、言われた通り携帯をチェックし


あからさまに、不機嫌になった


まぁ、当然だな


歩の女嫌いはかなり有名だから、俺も知っていた


…理由は、知らないが


「…無視してはいけませんか?」

「駄目だ。俺も返信したし」

「…」

「ただし、好意的な返信はしなかったがな」

「…」


歩の指は止まったままだ


「ちょっと見せろ」


内容が気になった俺は、歩から携帯を奪った

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