《MUMEI》
怪しい三人組
「おい。クー。あいつ等、怪しくないか?」

「んーそうだね」

「そうだねって、お前なぁ」


だってアルゴンより先に気付いてたし


クーは、三人組が隣の部屋から出てきた時から怪しいと思っていたのだった。


「気を付けろよ、クー」

「うん」


コロナとフレアがいれば大丈夫だし


クーはあえて訂正はしなかった。


これで、アルゴンがしっかりするだろうし


それは、エアーを除けば、一番不安要素が強いアルゴンに、緊張感や警戒心を抱かせる為の行為だった。


「よし、行くぞ」

「アルゴン、そっち、逆だから」

「わ、わかってるよ」


絶対わかってなかったな…


やっぱり無理かな


クーはエアーと一緒に歩きながら、アルゴンの背中を見つめていた。


時々クーが振り返ると、尾行が下手な三人組は、足を止め、ひきつった笑みを浮かべた。


このあからさまな尾行に気付かないなんて…


エアーですら一回気付いた尾行に


アルゴンは最後まで気付く事は無かった

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫