《MUMEI》

ワタシは、そんなミ
ドリから目が離せな
くなりマース。

木の上で、瞑想する
ラインハルト有栖川
に翠の声が響く。


『いつまで、そこに
いるつもりなの?』

背を向けて歩き始め
た足を止めて…振り
向いた翠。

『置いて行くわよ?
ラインハルト有栖川
!』

照れたような顔でそ
う言い放ち、プイッ
と背を向け再び歩き
出した。


『OH!ミドリ!』

ラインハルト有栖川
は、急いで木を降り
ると、翠の後を追う


その姿は、さながら
耳をピンと立てて、
尻尾をちぎれんばか
りに振る大型犬のよ
うに見えた。


こうして、また一組
学園の名物カップル
が出来たのである。



…おしまい…

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