《MUMEI》
第7階層のモンスター
飛び出し、二体のガーロンド、大型の狼のような外見をしたモンスターを斬り捨てる。
それに続いて斧を持った男も突撃し、一体を叩き潰すように倒す。
「右に飛べ!!」
声に応じ、右側へと飛ぶ二人。
ヒュヒュヒュ!!
アーチャーが放った矢が次々と命中し動きを鈍らせていく。
「炎の精霊イフリートよ、その劫火貸し与えたまえ!ファイアボール!」
空中に発生した火球が動きの鈍ったガーロンドに直撃、炸裂する。
「ふぅ・・」
魔法を使った魔導師が大きく息を吐き、座り込む。
「よし。」
全身鎧の男がこちらに戻ってくる。
「この調子で、あんまり強いのが出てこなけりゃ・・なんとかなるな。」
ガシャリと金属音をさせながら座る。
「ロングッスが居て助かったな。こいつなら第6階層でも一人で何とかなる奴だし。」
ボンカーが親しげに声をかける。
「第6階層は無理だぞ。一人だとセイゼイ第5階層が限界だ。援護があるから突撃できんだよ。」
撃退したことに少し場が明るくなる。
狩月はただ座っているしかできないので黙って座っている。
「まぁな。これだけ人数いれば、守護騎士が来るまで持ち堪えるくらいはできるだろ。」
矢を放ったアーチャーの男も座り込み、笑顔を浮かべる。
「ちょっと静かに。何か・・聞こえる。」
ドドドド・・・
地鳴り・・だろうかこちらに迫ってきている。
「くそ!そう甘くないって訳か。戦闘用意!」
大きく声をかけ、剣を構えるロングッス。
先行して走ってきたのはガーロンドが3体。
「この数なら魔法は必要ない。詠唱続けて、大きいの準備しとけ!大群が来るぞ!!」
斬りかかり一体を即座に葬ったロングッスが声をかける。
「おらああああああ!!」
声を上げながら斧を振りかぶり突撃し、ガーロンドの頭を叩き潰す。
ヒュン!
残った一体へ矢が走り、眉間を打ち抜き即死させる。
「来る!!」
大群・・ではなかった。一体のトカゲに似たモンスター、ロックリザードである。全長20メートルはあろうかという巨体。

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