《MUMEI》
付いてくるガイド
「何か、すみません。依頼料いつもより高いとは思ってたんですが」

「…いや」


こいつは、あの三人組とは無関係か


三人組の悲鳴を聞いても、ガイドは助けに行こうとしなかった。


「良かった! あの、改めて御一緒してもいいですか?」

「何故だ?」

「あの三人組の依頼とは別に、お得意様からクリクリの実をとってきて欲しいと頼まれてまして」


クリクリの実


それは、外側は栗の形によく似ていて、中身はまるでスポンジケーキのように甘く柔らかい


南国で最も高価で美味とされる果物だった。


そして、クリクリの実の木は、クー達が目指すクルクルの実の木の側に生えていた。


こいつなら、大丈夫か


理由に不自然な部分はどこにも無かった。


そう判断したコロナは、ガイドの同行の最終判断をクーに任せた。


「コロナがいいならいいよ」


クーは、コロナを信用し、そう答えた。


「よろしくお願いします。あ、俺、サンッていいます」


ガイドの名前


サンは、太陽という意味があり


太陽を崇める宗教がある南国では、男女問わず一番人気のある名前だった。

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