《MUMEI》
クルクルの実効果
「これが、クルクルの実の木」


コロナが指差した先にあったのは、かなり小ぶりの木で


そこに、不釣り合いなほど大きなオレンジ色の実が、二、三個ついていた。


「クルクルの実は、一度にはたくさんできないけど、木はまとまって生えてるし、一度とっても一ヶ月位経てばまたすぐ新しい実が育ち始める。

だから、好きなだけとれるぞ」


説明しながらコロナは、クルクルの実を取り


近くにあった石を使い、二つに割ってアルゴンとエアーに渡した。


「外側は硬いんだなー」

「皮というより殻に近いからな」

「おいしー!」

「「…」」


エアーの大声に、アルゴンとコロナは会話を止め、エアーの様子を見つめた。


「これおいしい。クルクルの実のオレンジのところ」


にこにこしながら、クルクルの実の果肉を食べるエアー


…そういえば、『食べてる』エアー見るの、初めてだな


いつも何かを『飲んでる』エアーしか知らないアルゴンは、しみじみとそんな事を思っていた。


「クー!これおいしい!クーも食べよう!」

「え? エアー? うん、今行く!」


クーはすぐに仕事を終わらせ、ダッシュで合流した。

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