《MUMEI》
南国人の弱点と体質
「やっっと、俺が活躍する時が来たぜ!」


そう言って、アルゴンは


調理器具と簡易コンロ


鍋に、ミネラルウォーター


それに砂糖・シナモン


紅茶の入った水筒


そして、大きなピクニックシートを広げた。


「これだけ持ってれば、…疲れるわけだな」

「ピクニックシートは、やり過ぎだよね」


ピクニックシートは、圧縮袋に入っていたからクーも気付かなかった。


「本当はラム酒も入れたくて持ってきたんだけど空港で止められたんだよ」

「何かすごい睨んでたよね」

「…当然だ。 この国の人間は、アルコールに極端に弱いからな」


呑気なアルゴンとクーに、コロナは真剣な口調で答えた。


「「そんなに?」」

「お前達にとっての毒と同じだと捉えてもらえばいい。

そのかわり、俺達は一般的な毒には強い」

「「そうなんだ」」


知らなかった





「お湯沸いた!」

「あぁ、うん」


エアーの声で正気に戻ったアルゴンは、素早くクルクルの実を砂糖で煮て


仕上げにシナモンを


「…シナモンは」

「大好物だ」


コロナに確認して、シナモンを振りかけた。

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