《MUMEI》
サンの正体
「どういう事だ?」

「わかりません。ただ、三人組と打ち合わせした時、現れた『サン』は、確かに目的を理解していたそうです」


目的、それは、エアーを殺す事


そこまで考えて、フレアは、背筋が寒くなった。


まさか…一緒に、いないわよね?


「じゃあ、単なる女の代理か」

「そうかもしれません」

「た、大変です!」


新たに現れた警官の声に、フレアは大きく震えた。


「静かに報告しろ」

「…三人組が泊まっているホテルから、女性の遺体が発見されました」

「それは…」

「本物の、サンです。

ホテルに入る時、ランクAのタグを付けていたそうですが

発見時には、ありませんでした」

「危険地帯に入るぞ。特殊チームを編成しろ」

「はい」

「コロナ…」


フレアは震えながら、愛しい夫の名前を口にした。


呑気な口調の、ガイド・サン


その正体は、グリーン博士から、エアー抹殺の手伝いを依頼された現地ガイド


を、殺して入れ替わった


O2カンパニー社長SP


その本当の正体まで、フレアは気付かなかったが


恐ろしい殺人者が、クー達の側にいるのは、はっきりわかった。

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