《MUMEI》
長い長い一日
鳳凰学園に来てから、まだ短いけど、かなり濃い日々だったと思う


でも


これほど、長くて濃い一日が、俺の中であっただろうか


いや、無い


「いざ、勝負!」


目の前でファイティングポーズをとる


バ会長の相手・財前晴香


『放課後、中庭に来て下さい。 大事なお話があります』


そんな呼び出しの手紙を受け取って来てみたら


柔道着を着た晴香がいました


「…はぁ」

「早く構えなさい!高橋誠!」

「あぁ、うん。ごめん」


ため息をついたのは、この状況が憂鬱だったからじゃない


まぁ、面倒ではあるけど


今になるまで


放課後になるまで


すっっっご、くっ!!


いろいろあったからだった


「何なんだ、今日は」


俺が寝てる間に、いろいろあったみたいだけど


ありすぎだろ


そして、俺を巻き込むな!


特にバ会長!!


「いきますわよ!」

「あぁ」


晴香…先輩の攻撃を避けながら、俺は


今日の出来事を思い出していた

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