《MUMEI》

星羅は自然と涙が流れていた。


「ありがとうお父さん、今までごめんね」


「謝るのはお父さんの方だよ、今まで寂しい思いをさせてごめんね」


父さんは小さい子をあやすように優しく星羅の頭を撫でた。


「その傷病院に言った方が良いんじゃないのかい?」


「ううん大丈夫、打撲とかすり傷だから」


星羅は涙を拭き手当をしてもらった傷を見て、優しく微笑んだ。


「何か良いことがあったみたいだね」


「うん」


星羅はニコッと笑った。

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