《MUMEI》
空白
〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜


重たい気持ちのまま、
野球の練習に打ち込むのはさすがにキツかった。


「よーよー、今日どうしたよ?」


豪田が俺の顔を覗き込む。


「いつも変だけどよ、
今日は格別に変だぜ?」


「別に…。」


練習が終わり、夕陽が陰り始めた今、
ベンチではポツポツと人が居なくなって行く。


その中の一人、
神道が俺の真横を通り過ぎながら言った。


「どうせ人絡みだろ?」


う…。


「あ、滝澤颯馬辺り?」


豪田も何か勘づいたのか、
目を広げる。


うう……。


どうしてこいつらは毎度毎度、
俺の考えていることが分かるんだ?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫