《MUMEI》 空白〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜〜・*・〜・*・〜 重たい気持ちのまま、 野球の練習に打ち込むのはさすがにキツかった。 「よーよー、今日どうしたよ?」 豪田が俺の顔を覗き込む。 「いつも変だけどよ、 今日は格別に変だぜ?」 「別に…。」 練習が終わり、夕陽が陰り始めた今、 ベンチではポツポツと人が居なくなって行く。 その中の一人、 神道が俺の真横を通り過ぎながら言った。 「どうせ人絡みだろ?」 う…。 「あ、滝澤颯馬辺り?」 豪田も何か勘づいたのか、 目を広げる。 うう……。 どうしてこいつらは毎度毎度、 俺の考えていることが分かるんだ? 前へ |次へ |
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