《MUMEI》

「ガードが固いみたいだな」


雹里は無言のまま俯いていた。


「何その髪色、染めての?つーか始めて見る色だな」


1人の男が雹里に向かって手を伸ばした瞬間、ガシッと腕を掴まれた。


「あ゛ぁん?」


腕を掴まれた男は、掴んだ男を睨みつけるようにして見た。


しかしそこには、血相変えた檜泉劉眞がいた。


「俺たちの姫に手を出すな」


「ちっ彼氏持ちかよ」


檜泉に腕を掴まれた男たちは、舌打ちをし放れていった。

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