《MUMEI》 mystery woman日の光にキラキラと反射する金髪のベリーショートヘア。驚くほど細く華奢な身体のライン。ワンピース代わりに着たオーバーサイズのTシャツに、黒いレギンス。 そして、顔を覆い隠すような大きなサングラス…。 今までに出会ったことがないような、エキセントリックな出で立ちの女に、真尋は一瞬、言葉を失ってしまった。 「朝っぱらから、下らねーコトしてんじゃねーよッ!」 女は、ギリギリとサラリーマンの手を握りしめながら、押し殺すような低い声で言う。 彼女の言葉を皮切りに、瞬時にして、車内を緊張が走った。 真尋達の周りにいた乗客が、奇異の目を向けてきた。さざ波のように、少しずつザワザワと騒ぎ始める。 周囲の視線に戸惑いながらも、痴漢していたサラリーマンは、「な、なんだよ!」と、果敢にも謎の女を睨み付けた。 前へ |次へ |
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