《MUMEI》 拉致バチッ!! 「…っ…!?」 スタンガン!? 突然、襲った強い衝撃に、クーは意識を失った。 ノームは既に、クーの、真後ろにいたのだ。 「クー!」 「おい、どうした!?」 エアーの悲鳴を聞いて、特殊チームの隊員は、すぐに駆け寄ろうとしたが ビシッ! 「ぐっ!」 ノームが撃ったビームライフルの光線が、隊員の足を貫いた。 「クー!クー!」 エアーは倒れ込んだクーに何度も呼びかけたが、意識を失ったクーは反応しなかった。 そんなエアーに、ノームは近付き 「失礼します」 この場に似合わない、穏やかな口調で告げると トン… 「?」 「な、に!?」 その場にうずくまる隊員の方に、エアーを まるで、預けるように、軽く押した。 この少女が、ターゲットじゃないのか!? 隊員とエアーが呆然としていると ノームは気絶したクーを抱えてどこかに走り去っていった。 「…っ! クー!」 クーの姿が見えなくなると、エアーはすぐに叫んだ。 既に体力の限界だったエアーは叫ぶ事しかできなかった。 その時 生まれて初めて、エアーは泣いていた。 前へ |次へ |
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