《MUMEI》

「私の部屋来る?」


「うん行く」


雹里は靴を脱ぎ家に上がると、檜泉も続いた。


「お邪魔します」


部屋に上がった瞬間、2階からドダダダと聞こえ誰かが1階に降りてきた。


「雹ちゃん、お帰り勉強教え―――」


2階から降りてきた眼鏡男は、時間が止まったかのように立ち止まった。


「雹里ちゃん、誰この人?」


「雹里ちゃんっ!?」


いきなり眼鏡男の時間が動き出した。

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