《MUMEI》
ライトからの呼び出し
「というわけだから、キセノン。

一旦中断してくれない?」

「わかったわ」


ネオンに言われ、キセノンは説教を止めた。


「お、俺が悪かったのは認めるから

…もう、勘弁してくれ」


アルゴンは既にヘロヘロだった。


「まだまだ…」


キセノンが言葉を続けようとした時


キセノンの携帯が鳴った。


…パパ?


キセノンは、一人一人違う着信音に設定していた。


「早く出た方がいいぞ!」

「うるさい」

「ぐえ」


アルゴンを蹴飛ばし、キセノンは通話ボタンを押した。


「はい」

『悪いが、すぐにO2カンパニーに来てくれんか?』

「…どうしたの?」

『社長が呼んどる』

「…」


ライトの口調は、かなり明るいものだが


今の状況で、鵜呑みにするのは危険よね


「用件は何? 嫌な用事なら行かないから」

『機嫌悪いのう。

用件は… 』

「っ 、それ、本当?」

『あぁ』

「わかったわ。すぐ行く。

ごめんね、アルゴン以外の皆!

急用入った!」


通話を終えたキセノンは、走り出し


すぐに見えなくなった。

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