《MUMEI》

ユウリの脳裏に夢視
の記憶が流れ込んで
来る。

…あぁ、成るほどね
レイノルド殿下が…

昨夜の殿下の仕打ち
に眉を潜めるユウリ

多分、白は殿下の元
へ行ったのでしょう
ね…おそらく身代わ
りとなる為に。

と、なると、非常に
マズイ事態になりま
すね。白は…枯れて
しまうかもしれませ
ん、急がなければ!


ユウリは、管を指先
へ戻し、夢視から離
れた。


『何か解ったのか?
ユウリ先生。』

ショウの問いに答え
ず、ユウリは自らの
頭に手を置き目を閉
じる。


ーー聞こえるかい?
レフィーア?ーー

〈ナニ?ユウリ。〉

ーーそこに殿下はい
る?ーー

〈ウウン、イナイ〉

ーーそう、じゃ僕等
の仲間の白って子は
いる?ーー

〈ハク?イナイケド
キイタ。〉

ーー何を?ーー

〈ロイズ、ムカエニ
イク。デンカ、イッ
テタ。〉

ーーロイズ?ああ、
あの側近の男だね。
成る程、じゃ殿下は
あの部屋にいるね?
ーー

〈タブン、アソコデ
マッテルハズ〉

ーーありがとう、レ
フィーアーー


ユウリは、テレパシ
ーを使って、殿下の
部屋にある鉢植えの
花、レフィーアと話
をした。

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