《MUMEI》

出来杉「……………。」



出来杉さんは、一瞬ピクリと表情をこわばらせたけど、とくにうろたえる様子もなかったわ。



彼は暫く私の横顔を凝視していたの…。



彼のその様子を言葉で表現するのは難しい…。



彼は、私の変貌が信じられないという様子でもなく…



無論、のび太さんの死を悼んでいる訳でもない…。



氷のような表情………冷徹な眼差し…。



普段の優等生としての出来杉さんは仮面を被ってるだけで、むしろ今の方が彼本来の姿なのかもしれない…。



以前の私は、そんな彼の本質に薄々気づいていたからこそ、無意識に彼と距離を置いていたのでしょうね…。





………でも、今は―――…………

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