《MUMEI》
シャンデリア?大理石?理事長!?
「んっ」
目を開けると、見知らぬ天井だった
此所は、何処だろうか
「おっ!目が醒めたか?」
綺麗な金糸が、光に反射して眩しい
瞳は、透き通るような赤ワインで、自分を心配しているという事が良く分かる
「ぇと…」
アレ?何で俺、こんな所にいるんだろう…
「分かるか?お前、あの後すぐブッ倒れて…」
「おぁぁあぁぁぁあ!!」
あ!こんなに叫んだのは久しぶりかもしれない
「やっば!今、何時?」
「ぇと、もう6時だが…」
それを、聞いた真都は固まった
「もしかして、何か用事とかあったりしたのか?」
「…………イヤ、今週は諦めます」
「(今週!?)」
「ところで、此所は何処なんですか?」
そう言って、辺りを見渡す。ぱっと見、どこの学校にでもあるような保健室だ
ある一点を覗けば……
「何故にシャンデリア?」
「嗚呼、理事長の趣味だ」
どんな理事長!?
「ちなみに、この壁も大理石らしいぞ」
そう、言いながら手の甲でコンコンと後ろの壁を叩いてみせる
ますます、理事長の意図が分からん
「ところで、お前、家は何処なんだ?」
「ぇと、南市…」
南市は、この町から7つ目の駅で乗り継ぎして、またそこから8つ目の駅で降りた所の町だ
「俺も南市なんだ。ま、俺は寮なんだけどな」
「へぇ何処の寮?」
この近く大学の寮なんてあっただろうか
「何処って、この学校に決まってんだろ」
この、学校は確か一貫でも無かったはずだ…
この青年は大学生ぐらいだと思っていたので、口を開けたまま固まっている
青年は、そういえばまだ名前を言ってなかったよななどと、考えるふりをしながら言っている
「俺は、篠宮紅だ宜しくな」
そう言って、また彼は笑った
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【篠宮 紅 シノミヤ コウ】
*18歳で高3♂
*喧嘩が強く、周りからは恐れられている
*妹がいる
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