《MUMEI》 ある意味勇気ある決断「俺は何も聞かない事に、する」 先に決断したのはアルゴンだった。 「じゃあ、アタシの命令、聞くのね」 「…ああ」 ネオンが、頭がいいのも クーの事を第一に考えて行動するのも アルゴンは嫌というほど知っていた。 「やけに、今回は聞き分けがいいわね」 「お前より頭が悪いのも 冷静に行動できないのも よく、わかっているからな」 言いながら、アルゴンの脳裏に宿ったのは 自分の無力さを痛感した、あの、南国での事件だった。 キセノンやネオンに改めて言われなくても、アルゴンは既に反省していたのだ。 「だから、俺をうまく使えよ、ネオン。 できる事なら何でもやるからな」 「いい度胸ね」 認めたくない自分を認め、自分が苦手な人間に 大切な人間を守りたいから、頭を下げる そんなアルゴンを ネオンは、多分初めて尊敬した。 それは、プライドの高い自分やキセノンには決してできない ある意味、勇気ある決断だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |