《MUMEI》
長い長い一日6
『どうやら相手を怒らせたらしい』


かわりに答えてくれたのは、相羽先輩だった


相手って


あの、虎之介先輩に似合いそうな可愛い先輩だよな


そんなにわがままなのか?


虎之介先輩が、女の子、怒らせるような事…


『メールしてきた相手に向かって、『誰?』と返信したらしい。

同じクラスで、お互いの自己紹介も済んでいるのに』

『そ、それは…』


…やっちゃったんだ、虎之介先輩


そんなドジするようには見えないのに


改めて、落ち込む虎之介先輩を見ていると


バチッ


丁度、顔を上げた虎之介先輩と目が合った


『ま、誠?』

『おはようございます』

『お、おはよう』


虎之介先輩は今やっと俺の存在に気付いたらしく、驚いていた


失礼だけど、可愛い


思わず、顔が綻ぶ


『っ!』

『虎之介先輩?』


顔、赤いぞ


『何でも無い! さっさと食べないと遅刻するぞ、誠』

『あ、はい』


ものすごい勢いで食べ始めた虎之介先輩につられて、急いで続きを食べる


その間に、食べ終えた他のメンバーは、食堂を去っていった

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