《MUMEI》
長い長い一日9
『どうでもいいから服を着ろ』


目のやりばに困るだろーが


鳳凰寺が動く度に、腰タオルも揺れて


今の動きで、かなり危なかった


『今、俺、結構真面目だったんだけど』


それはわかるけど


『その格好が不真面目だ』

『ひどいな』

『そのかわり、遅刻しないように協力してやる』

『…サンキュ』


一瞬驚いた顔をした鳳凰寺はそう言って


自ら


サッと、腰タオルを


取った


『な、な、な…!!』

『着替えるから、食べさせてくれ』


そのまま、着替えのある場所に、歩いていく


『マッパで歩くな〜!』

『男同士だし、誠はノーマルだろ?』


涼しい顔して、パンツを履き始める鳳凰寺


そして、俺に向かって無言で口を大きく開けた


食わせろって事か


とりあえず、玉子焼きを入れてみた


『『あーん』位言ったらどうだ』

『言うか、とっとと食え』


それからはお互い無言で


鳳凰寺は着替えと身支度を


俺は、食事介助?を、続けた


無言になったのは、無駄口を叩く暇が無くなったからで


寮を出てからは、ダッシュで教室に向かった

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