《MUMEI》
night
気だるい感覚の中目が覚めた。


「ここ…阿騎の部屋…。」


頭が重くて、部屋が薄ぼんやりしていて、状況把握に時間がかかる。


「何でオレ……」


そうして先程までの事を思い出す。


!!!!!


反射的にバッと体を起こして目眩を起こす。


「まだ起きない方がいいよ。」


!!!!!!!


ベッドの隅からかけられた声にとっさに身構える。
その様子に苦笑しながら阿騎が近くまで歩いてきてベッドに腰を下ろした。


「ごめんね、急に…。」


「せや、何であんなことしてん!?他にもいっぱい女の子いてるやろ?」


「途中言わなかった?俺は、リュウが好きだって。」

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