《MUMEI》
見落とし
ネオンはエアーよりもクーを心配しており、クーの反応ばかりを気にしていた。


普段は周囲を


特にエアーを気にするクーだが、この時だけは、ネオンの話に集中し


オリジナルのソラリアと、クローンのエアーの気持ちのシンクロ率がどの位あるのかを、気にしていた。


だから、二人は


普段鋭い二人は、見落としてしまった。


エアーが


『社長』


『博士』


この、二つの単語に反応した事に


「…」

「エアー、どうかした?」

「説明、難しかったかしら」


クーとネオンが、考え込むエアーに気付いたのは、普段よりかなり遅かった。


そして、タイミング悪く


「出来たぞー!」


台所からアルゴンがそう叫んだ事で


「大丈夫。何でも無い」


より、人間らしくなったエアーは、空腹だったクーを気遣い


笑顔で、そう答えた。


「なら、いいけど」

「おーい、手伝え!」

「わかったわよ!」


エアーが笑顔だったので


クーとネオンは、いつも通りに戻った。

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