《MUMEI》
それぞれ、出発
オゾン誕生日会当日


「行こうか、皆」


クーの言葉に


全員が


オゾンの誕生日会に行かないアルゴンとエアーも含めた四人が、揃って部屋を出た。


マンションの前には、黒塗りの高級車が


二台


停まっていた。


「…よろしくね」

「承知致しました。

…ネオン様」


そのうちの一台は、ネオンの実家の物で


今日一日


アルゴンとエアーは、ネオンの実家


この街でO2カンパニーに次ぐ地位と権力を持ち


セキュリティーシステムに関しては、O2カンパニーと並ぶという屋敷で過ごす事になっていた。


いくら和解したといっても、実家を頼る事を一度もした事の無いネオンだったが


今回の、相手はO2カンパニー社長


この位、しないとね


ネオンは、自分の実家へと出発した車を見送り


「さ、クーちゃん。行きましょう」


自分が一番守りたい人間に、声をかけた。


「うん」


ネオンの実家なら、大丈夫だよね


クーは頷き、ネオンと共に


O2カンパニーに向かう車に乗り込んだ。

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