《MUMEI》
一身に浴びて
そう、何事も意欲が大事だ。興味を持つことで力を十二分に力を出すことが出来る。
七生が本気出したら凄い。
全てを省みず一つのことにのめり込む、体の一部にまで癒着してしまう。


その分、私生活の綻びは目に余るものがあったが。







「にやけてる」
部の年間スケジュールに目線を落としたまま乙矢に注意を受けた。
やばいやばい。


「今年はドラマで行きます。編集の仕方覚えてね。」
……ドラマかー。
去年は確かドキュメントだったよな。
ゴミの不法投棄について題材決めて、調べて、ゴミの焼却炉行ったり、皆で走り回って楽しかった。




   「皆、出るよ」





「三人で徹夜でキャスティングしたんだ、ねー?」
ねーって、仲いいな。

 待てよ?……キャスティング……、ドラマ……、出演……?




「「ええええええええ!」」

無理無理無理無理!

頭の中で無理が何回廻ったか、つか、七生口に出ているし。
俺と七生二人しか叫んでないようですが乙矢に高遠は特に何か異論無いのか?あんたら、いいのか?

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