《MUMEI》
エアーシャワー
「わかった」


社長はあっさりと二人が帰る事を認めた。


「また遊ぼうね、クー」


オゾンも、渋々認めた。


「うん、またね。オゾン、…社長も」


良かった


無事に帰れる事が


エアーを迎えに行ける事が嬉しくて


クーはオゾンと社長に最大級の笑顔を向けた。


しかし


この、オゾンとクーの間で交した約束が、守られる事は無かった。


何故なら、クーがオゾンと会えたのは


この時が、最後だったからだ。


「行きましょう、クーちゃん」

「うん」


そして、二人はオゾンの部屋を出た。


オゾンの部屋に入るには、エアーシャワーを浴びる。


しかし、出る時、それは、作動しないはずだった。


ところが


ネオンが、オゾンの部屋の扉を閉め


丁度、オゾンと社長から、クーとネオンが見えなくなったところで


「「!?」」


突然、エアーシャワーが二人に降り注いだ。


しま、…った


それは、普段はただの消毒用の空気だが


今回は


二人を捕らえる為の、睡眠ガスに変わっており


気付いた時には


二人は、深い眠りに落ちていた。

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