《MUMEI》

カラスは、主である
金色青龍王鬼の言葉
に静かに頷いた。


金色青龍王鬼は、優
鬼の身体から幽体離
脱し、己の御霊のみ
を耕作の右目に宿し
た。


グラリと優鬼の身体
が、カラスの腕へと
倒れ込む。

代わりに、横たわる
耕作の身体がむくり
と起き上がる。


『フン、人の身体と
は窮屈なモノだな?
カラスよ。』

『それは、耕作の身
体が子供だからです
よ、主様。』

カラスは苦笑しなが
ら答えた。


そうして…金色青龍
王鬼は、もう一人の
自分、優鬼の御霊を
身体ごと封印した。


『カラスよ、後はお
前に託したぞ。』

『はい、主様。命を
かけてお守り致しま
す』


カラスの言葉に頷き
金色青龍王鬼は、耕
作の御霊と一緒に転
生すべく黄泉へと旅
立った。

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