《MUMEI》
穏やかな待ち時間
ネオンの両親に挨拶を済ませたアルゴンとエアーは、使用人の案内で、また違う部屋に案内された。


そこは、屋敷の中で一番日当たりの良い客室だった。


そして


エアーのような美少女に似合いそうな、可愛らしい内装の部屋だった。


ゼッテー、あいつ、エアーの事しか考えてねーな


明らかに、アルゴンだけがその部屋で浮いている状況だった。


「クーと、ネオン。大丈夫…?」

「大丈夫だ。ネオンがいるんだから」


こんだけデカイ家のお坊っちゃんなら、下手な真似はできねーだろ


それに、ネオンは頭いーし


あの二人が今日口にするのは、俺が作ったもんだし


エアーと俺の安全もこうして確保出来てるし


「大丈夫だ。夕方には、こっちに来る。

だから、大人しく、俺と待とう」

「ん。待ってる」


明日手術を控えているオゾンの誕生日会は、夕方には終わるから


「夕飯、鍋にでもするか」

「皆で、一緒に?」

「おぅ!クルクルの実もうまく工夫して入れてやるから、皆で食おう」

「うん! クーと、エアーと、ネオンとアルゴンの皆で」

「順番、微妙だな」


アルゴンはそう言いながらも、エアーと笑い合った。

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