《MUMEI》
社長の嘘2
『ネオン君は

クー君の為に、嘘をついて

クー君の為に、あなた方を利用しているのですよ』


どういう、意味だ?


動揺するネオンの両親や執事


『クー君は、偶然エアーに出会い、助け

そして

エアーに、恋をしてしまったのです

…一方的に。

そして、私の元へ帰りたがっているエアーを閉じ込めているのです。

あぁ、閉じ込めているというのは、一緒に住んでいないネオン君は気付いていません。

あの

人相の悪い男は知りませんが。

とにかく、ネオン君は

エアーと一緒にいたいという、クー君の頼みを聞いて

エアーが、本当は私の元へ帰りたいのを知らずに

あなた方を頼っているのです』


社長の話を聞いた三人は


あり得ない話ではない


そう、思ってしまった。


ネオンがクーをどれだけ大切にしているかは知っていたし


エアーは、クーが夢中になってもおかしくない美少女だ


それに、こう言っては失礼だが


いくら中身が素晴らしくても、平凡な外見のクーとエアーは釣り合っていない


外見でいえば、アルゴンも、確かに人相が悪い


『…エアーに、訊いてみて下さい』

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