《MUMEI》
与えられた絶望
起き上がったクーを見て、エアーはホッとしながらも


決して、以前のように近くに来ようとはしなかった。


「…エアー? どうしたの?」

「ごめんね、クー」


エアーはうつ向いた。


エアーといると、クーは死んじゃうから


だから


「エアーは、これから、社長と

エアロとずっと一緒にいる」

「えっ…」


それって、やっぱり


社長がオリジナルと愛し合ってたから?


だから、エアーも


社長を好きになっちゃったの?


「どうし…っ…」


呼吸が苦しくなり、クーは言葉を続ける事ができなかった。


「あまり興奮しない方がいい。

人工肺を移植したばかりなのだから」


…え?


呆然とするクーに、社長は優しい口調で


クーを労るように、続けた。


「君の健康で丈夫な肺は、これからオゾンに移植されるんだよ。

これで、オゾンも丈夫になる。

エアーも私の元に帰ってきた。

本当にありがとう、クー君」


そ、んな…


その後社長は、クーの生活を保障すると


一般市民一生分生活費をクーの口座に振り込んだと説明したが


クーの耳には届いていなかった。

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