《MUMEI》 エアーラブ「だ、め…」 エアーは近付こうとする二人を制し 離れようとした。 「駄目だよ、エアー」 植物人間であるエアーの一番の栄養は 人間の吐く空気なのだから クーはエアーを捕まえ 抱き締めた。 「だって…」 「ん?」 「だって、エアロが」 …エアロ? 「社長の名前よ」 首を傾げるクーに、ネオンが説明した。 「社長が、どうかした?」 …まさか、社長が死んだから、後を追うとか、言わないよね クーの声は、震えていた。 「エアロが、エアーがクーと一緒にいたら クーが苦しむって いっぱい辛い想いをして …死んじゃうって!」 「あのバカ社長」 すぐに反応し、舌打ちしたのはネオンだった。 「エアーは、僕の、為に離れるって… 社長と一緒にいるって、決めたの?」 「うん。だから、離して」 「嫌だ」 クーは、思い切り、エアーを抱き締めた。 …もう、離さない 「愛してるよ、エアー」 エアーの耳元で、クーは囁いた。 前へ |次へ |
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