《MUMEI》
偶然の産物
三人の死因は、同じ毒によるものだった。


その毒は、空気に溶け込み、吸い込むと


数日間の潜伏期間をおいて


突然


想像を絶する速さであらゆる臓器を破壊し


血液を緑色に染める。


そして、その血液が一気に口から体外へ排出され、死に至る。


という、恐ろしい物だった。


この毒は、作り上げた博士の名前を取り


ポイズン・グリーンと命名された。


ポイズン・グリーンの名前と、発明したグリーン博士の名前は、世界中に認知され


後世に残った。


グリーン博士の望みは皮肉な形で叶った。


ノームに必死で投げつけた、複数の人体に無害な薬品や、植物サンプル


それらが、混ざる事により


偶然


ポイズン・グリーンが生まれたのだった。


そして


ポイズン・グリーンを直に吸ったエアロとノーム


オゾンの部屋用の、空気清浄機に入り込んだ


体の弱い人間を死に至らしめるには十分な威力を残した、ポイズン・グリーンを吸い込んだ


オゾン


は、ポイズン・グリーンの被害者になり


死亡したのだった。

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