《MUMEI》 変わらぬ日常. ―――3年前のあの日、 長く付き合っていた恋人と別れてから、 わたしはずっと独りだった。 それで、構わないと思っていた。 けして給料は多くないけれど、ちゃんと働いて生活出来ているし、たまの休日には、お気に入りの図書館で一日中読書に興じたり、学生時代の友人とお茶してお喋りに夢中になったり…。 それなりに、ごく普通の毎日を送っていた。 小さなことでクヨクヨ悩んだり、涙したりするより、 平穏で平坦な日々を過ごせるなら、 独りの方がいい。 『寂しい』なんて、もう思わない。 恋愛なんて、煩わしい。 そんなわたしの前に、風のようにあなたが現れたことで、 こんなにも心を乱されることになるなんて、 ちっとも想像していなかった。 . 次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |