《MUMEI》
長い長い一日18
「とりあえず、その子をベッドに寝かせてちょうだい」

「あ、はい」


口調と声は、全然違う


アイツはもっと乱暴な口調だったし、声も低かった


こんな、〇不二子みたいなナイスバディーじゃなかった


そもそも、アイツは…


「先生、お名前は?」


一通り、財前先輩の診察を終えた保健医に、質問した


「…雷門 雪(らいもん ゆき)」


うわー、アイツらしい、男らしい、名字


それに


「やっぱ、…セツかよ」


何してんだよ、コイツ


…Fの、エースだったくせに


男の、くせに


「意外と冷静だなー、お前」

「驚きすぎて

…この学園来てから

つーか、今日一日いろいろありすぎて

叫ぶ気力もねーよ、俺は」


そんな俺を見て、セツはいつものように豪快に笑った


やめてくれ


美女の外見で、あぐらかいてガハハハ笑うな


あーもう


「女装までして何してんだよ、セツ」

「男装してるヤツには言われたくねーぞ、誠。

お嬢様が起きる。

説明はミツにしてもらえ。

俺は面倒くせーから」


そしてセツは鍵を開け、俺を追い出した

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