《MUMEI》 昼休み2「ふーん」 普通の中学を出た俺は、いまいちよくわからなかった 「生徒会は、行事の運営を全面的に任されてるから、仕事がものすごく多いんだ」 あぁ、そういえば、やたらと書類があったな 皐月の言葉に、昨日の生徒会室の様子を思い出す 「風紀委員も、生徒会と同じ位仕事ありますし」 「そうなんだ」 けどさ 「学生の本分て、勉強じゃないのか?」 「一種の社会勉強だよ」 皐月の言葉に、他の二人が頷く 「学園を、一種の会社みたいにとらえて 行事を企画・運営する事が、勉強みたいなものなんだ 役員は皆家柄いいから、企業のトップで活躍するような人達ばかりだし 会社は失敗できないけど、学生のうちは失敗もできるし、顧問の先生や いざとなったら 校長先生や理事長先生のフォローも入るからね」 「ふーん」 何か、話の次元が違い過ぎて実感がわかないけど 「大変だな」 何となく、そう思った そしたら 何故か三人はびっくりした顔をして 「誠、優しい。好き」 神澤はそう言って、満面の笑みを浮かべた 前へ |次へ |
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