《MUMEI》

「…はい、妖怪屋です」


電話に出たのは若い女性だった…



「あ、もしもし、あの…バイト募集の広告を見て電話を…」


「へぇ…あれが見えたのね。早速だけど、今から面接に来れる?」


「は、はいッ」


「君、名前は?」


「な、那須野与一郎ですッ!」


「長いわね。ヨイチ君でいい?」


「は、はいッ」


「じゃあ、待ってるから妖怪屋に来てね。それじゃあ、後で…」

『ガチャ…ツーツー』


切れた…



それにしても、あっさりした対応だったな…



だが、一つだけわかった事がある

それは、妖怪屋本舗には若い女性がいるという事だ…



俄然、やる気が出てきた

…って、あれ?

僕、冷やかしで電話したんじゃなかったっけ?




まぁ、いいか



僕は、自転車にまたがり
広告に書いてある住所へと…

…ん?

これって、僕の通ってる高校の近くじゃん



あれ?こんなとこに
『妖怪屋本舗』なんて店あったかな?

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫