《MUMEI》
着替え4
鳳凰寺修治視点


「外部生君、受け部屋行きだったんだな」

「ちょっと残念だよな」

「まぁ、確かに近くで見たら、可愛い顔してたし」

「着替え見て、ムラムラしたら、ヤバいしな」


彩花を振りきり、教室に戻ると、そこは、攻め集団着替え部屋と化していた


いつもならホッとするこの空間も


何故か、ムッとした


もう気付かれたのか、アイツは


ロビーで歩が誠のメイク中に言った


『よく見ると、女顔』発言


改めて見ると、言動は男前だが


顔は、綺麗とか、可愛い方かもしれない


特に、笑顔とかが


「誠、手を出すな」


あからさまにムッとした神澤が、Aクラスの攻め集団を威嚇した


「そんなつもり無いよ」

「風紀に逆らってまで、ノーマルに手を出す気無いし」

「本気の相手か、女かの選択しかできないし」


それまでとは違う、真剣な口調で、Aクラスの人間が答えた


Aクラスは、学力重視クラスだから、冗談は言うが


冷静に、今の状況をとらえている様子だったから


「なら、いい」


神澤もすぐに納得した


もちろん、俺も

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