《MUMEI》 僕の視線の先には、黒いスーツに身を包んだ美女が立っていた 歳は、ハタチぐらいかな きっと電話の女性だ 小顔で背が高い… これが八頭身ってやつなのか… 急に自分のスタイルが恥ずかしくなった 「もう少し待っててね」 そう言うと、ロールケーキと紅茶をテーブルに置き美女は、去ってしまった… 大きく特徴的な瞳… 長い睫毛… キューティクルの眩しい黒髪… 素晴らしい… 僕は無意識のうちに、小さくガッツポーズをした それから、20分… 誰も、来る気配がない いつまで待たせるんだよ イライラを押さえつつ 僕は紅茶を口へと運んだ 前へ |次へ |
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