《MUMEI》

「この体つきも、ちょータイプ。」


「だからなんだよ!」


放せ!


その手を放せ!


「蓮翔君は彼女いるの?」


「いたらどうすんだよ。」


「奪い取る。」


言うと思った……。


「ねぇ、一緒に帰りましょうよ。」


そう言う奴の目は下心丸出しだ。


本能的に危ないと悟った俺は、
思いっきり明後日の方向を向いた。


「だから無理だっつってんだろ?」


目も合わせずに言い放つ。


ミニスカ看護婦はそれを不満に思ったのか、
俺の両頬に手を添えた。


ぎょっとして固まる俺。


奴は手を添えたまま、
無理矢理俺と視線を合わせる。


そして、少し背伸びして、
顔を近付けて来る。


ちょっ!?


だ、誰か助けてくれー!!

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