《MUMEI》
身体測定5
「缶コーヒーでいいか?」

「ブラックな」

「了解」


俺も、同じのにしよ


この、砂糖・ミルク入りとか


カフェオレやココアは


明らかに、誠治さん用だな


あの人、甘党だし


「は…い?」


何で、机の上にメジャーがあるんだ?


とりあえず、あえてその存在には触れずに、楓校長の向かい側に座った


「これは、誠治に使うんだよ。後でいろいろ測ってやろうと思ってな」

「そーデスか」


頑張れ、誠治さん


「何ならお前もついでに」

「遠慮します」


大体楓校長は、医者じゃねーだろ


「測る位なら、俺でもできるぞ」

「…誠治さんに、楓校長にセクハラされたって言いますよ」

「チッ、…冗談に決まってんだろ」


ゼッテー本気だっただろ


「んな顔すんな。お前を測るのは、ちゃんとした医者だから」


楓校長が言うように


俺の胸囲を測ってくれるのは、この後来る


学園敷地内の、街に住む医者だった


ただし


修治の為に来ている男の医者ではなく


同じ病院内に務める女医が、俺の対応にあたる事になっていた


「セツじゃなくて、良かった」

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