《MUMEI》
仮面
--月曜日--




「っはよう!」


「…!…おはよ…」





いつも通り






いつも通りのクラス








いつも通りの席








いつも通りの秀一。







なんでお前

そんなに平然としてられんの?







どっちの秀一が

仮面なの?





……なんなんだよ






その日も


いつも通り授業を受けて





いつも通り部活に行って






いつも通り一人で帰った。






それからしばらく、






俺は秀一と前ほど一緒に行動することは無くなった。







…俺、さりげなく
秀一から逃げちまってた






秀一は不思議そうな顔

してた









そしてそのまま、





雪がちらつく季節になって。






…そんなときだった





「なあ、佑二…」
「ん?」


部活終了後、
皆で円形作るように並んでストレッチしてる時に、同じ部のダチに話しかけられた




いや、話しかけられることは別に珍しくもなんとも無いけど。






そいつ…前橋 隆之はストレッチで体を倒して


こっちに顔が近付いた時に
ちょっと声をひそめて言った





「俺の妹が…妙なモン、見つけちまってさ」


「?」






俺は怪訝そうな顔してたんだろーな

と思う

前へ |次へ

作品目次へ
ケータイ小説検索へ
新規作家登録へ
便利サイト検索へ

携帯小説の
(C)無銘文庫