《MUMEI》

「仕事の内容を簡単に説明するとだな…」




もし、ここで…
ネズミ講やオレオレ詐欺 や霊感商法などの詐欺行為の説明が始まったら…


僕は、逃げる


一目散に逃げてやる




「妖怪達の『教育』『支援』『処罰』が基本の生業じゃな。…あとは、悪霊の排除なんかもしておるかの」




「…質問いいですか?」


「おう」


「…あの…妖怪って、どこに住んでるんですか?一応、高校生なので遠出が多いと色々問題が…」



難癖を付けて、逃げの姿勢をとる


やはり、ここは
普通じゃなさすぎる…


胡散臭い仕事がいいとは言ったものの
ぶっ飛び過ぎていて、誰も信じてくれないだろう

それじゃネタにならない






「ほほう、学業に差し障るとな?」


「…はい。泊まりがけなら、毎回、親に許可を貰わないといけないですし…」


「ククッ…真面目じゃのう。…だが、安心しろ。依頼の八割が、この『白鳥町』の中じゃ」


「へっ?」

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