|
《MUMEI》 身体測定10「失礼だぞ、桔梗(ききょう)」 「楓には言われたくないでーす」 うん、それは俺も同意見だけど 何か、すごく、親しげだな 「おい、変な誤解すんなよ。コイツは」 「八坂桔梗です。楓の妹でーす」 えーと、それはつまり 「つまり椿のおば…」 「楓の妹でーすっ！！」 言われたくないんだな、おばさんって 実際、桔梗さんは若いし 「そして、お前の母親の後輩だ」 「お袋の?」 「お母様と呼びなさい！」 「えー」 「コイツ、お前の母親のファンだったんだよ」 「ファン?」 お袋のファンは、二種類に分かれる 一つは 赤い特攻服と真っ赤なルージュが似合う 俺と同じか、それ以上に男より男らしい性格を持った クイーン・モードの、お袋 で、もう一つが 「清流学園生徒会長にしてマドンナだった、清楚可憐、頭脳明晰、運動神経抜群の鳳凰寺誠子様を慕い、敬い、守らない人間などいませんでしたわ！ 忘れもしません！初めて出会った時のあの衝撃を！」 あー、やっぱりそっちの お嬢モードのお袋か お袋にとっては、どちらも演技ではなく、切り替えてただけ、らしい 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |