《MUMEI》
卑怯な戦略
体育館に入る赤高。


ベンチに荷物を置く。



キュキュッ!!


バスッ!!


「ナイッシュー。」



コートでは翔院高校と秀皇大附属高校のアップが続いていた。



「ビーッ!!」



練習終了のブザーが鳴り、



「ありがとうございましたッ!!」
「ありがとうございましたッ!!」



両校がコートを後にする。


そんな中、



「よぉお前ら。」



赤高ベンチに近づく姿が。



「あっ…お前ら影分身の…」



「誰が影分身だッ!!」
「誰が影分身だッ!!」



秀皇大附属高校両サイド。


要兄弟だ。



「あんだよ?何か用か?」



不機嫌そうに関谷が尋ねる。



「絶対負けんなよ?
俺お前らに500円賭けてんだ。」



右サイド、


要大地が言った。



「…賭けてる?」



思わず聞き返す関谷。



「おぅ。500円。」



苛立ちを覚えた。



「…舐めんな。」



「そうだ。
俺たちはお前らみたいに遊びでやってんじゃね〜。」



日高が割って入る。



「そう怒んなよ。
熱くなんのは古いって。」



「そそ。
楽しみながらやんのが俺ら流なんだよ。」



「…消えろ。」



「試合始まんだろ。」



「…ふん。」



「…あんま調子乗んなよ。」



捨て台詞のような言い放ち、


彼らはコートを後にしようとした。













「後で吠え面かくなよ。」













関谷が2人に言った。


振り返る2人。










「お前が…な。」

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